蜂場のうらの森の中を歩いていると、
素晴らしい木を見つけました。
ハマイヌビワの木です。
主人よりも大きい、ここは木の根っこの部分。
モスグリーンのような青みがかった色をしています。
お墓を守るように、いえそれより、
お墓がのまれていって木になっていくような。
「これは、中に飛行石があるはずね」
ふたりでしばらく、木に触れてぼーっとしました。
こんなふうに、もっと人知れず、
ひっそりしっかりと生きている名もなき名木があるんだろうな。
ハマイヌビワの木について。
この木は少し変わった生態を持っています。
この木の種は、岩や樹木の上で発芽して、
それを土台に成長する特徴があります。
土台となった木は結果的に呑みこまれ、枯れてしまうので
絞殺しの木とも呼ばれています。
前にも主人が教えてくれましたが、
この木には赤い実(正式には実ではなく花嚢)がなるんだけど、
中にハチがいるんだって。
花が実(花嚢)の中に咲いて (びっくりですよね!)
雄花も雌花も実の中にあって、中にいるハチが
実の中で授粉するんだそう。
そして、その実を食べた鳥によって運ばれ、
糞をしてそこから種が岩や木に着生し、また木になっていくようです。
この木もこのハチも、
互いがいなければ生きていくことができないという生き物です。
ちなみに、沖縄ではガジュマルやアコウなども同じです。
この相手じゃないと生きていけない、なんて情熱的ですね。笑