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アルカエの日々のこと

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人知れず生きる木

蜂場のうらの森の中を歩いていると、

素晴らしい木を見つけました。

人知れず生きる木_a0247891_3552763.jpg



ハマイヌビワの木です。

主人よりも大きい、ここは木の根っこの部分。

モスグリーンのような青みがかった色をしています。

お墓を守るように、いえそれより、

お墓がのまれていって木になっていくような。



「これは、中に飛行石があるはずね」



ふたりでしばらく、木に触れてぼーっとしました。

こんなふうに、もっと人知れず、

ひっそりしっかりと生きている名もなき名木があるんだろうな。






ハマイヌビワの木について。

この木は少し変わった生態を持っています。

この木の種は、岩や樹木の上で発芽して、

それを土台に成長する特徴があります。

土台となった木は結果的に呑みこまれ、枯れてしまうので

絞殺しの木とも呼ばれています。

前にも主人が教えてくれましたが、

この木には赤い実(正式には実ではなく花嚢)がなるんだけど、

中にハチがいるんだって。

花が実(花嚢)の中に咲いて (びっくりですよね!)

雄花も雌花も実の中にあって、中にいるハチが

実の中で授粉するんだそう。

そして、その実を食べた鳥によって運ばれ、

糞をしてそこから種が岩や木に着生し、また木になっていくようです。

この木もこのハチも、

互いがいなければ生きていくことができないという生き物です。

ちなみに、沖縄ではガジュマルやアコウなども同じです。



この相手じゃないと生きていけない、なんて情熱的ですね。笑

by archae88 | 2012-09-29 11:14 | ●生きもの | Comments(0)
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