早いものでもう1月も終わり!こうも冷え込むと、温暖な沖縄と言えども生きものたちの活動と成長は鈍ります。
やっぱり、暖かい頃が恋しいです。
つい最近まで、過ぎた夏を惜しんでいたのに、いつのまにか先のほうで夏が待っている。
時が巡って真逆の今。
寒いはずです。
うちで飼っている生きものたちもすっかりおとなしくなっています。
気温の低下とともに運動量も下がり、それに伴い食べる量も少なくなるものが大半ですが、ほとんど変わらないやつから季節変化に合わせて?複雑に変動するものまで、冬の時期への応答はさまざまです。
基本的に飼育環境は無加温なので、その状況から、その種の野外での振る舞いが想像でき、面白いです。
新年のご挨拶がてら、みんなの様子を少しご紹介します!
【オモトアシナガアリ】
沖縄県の最高峰、於茂登岳(石垣島)の山頂部に限って生息が確認されているアリです。
生態を観察するために許可を受けて採集しました。
2022年3月から飼育を始めて、400匹程度にまで増えました。
珍しいアリですが、昆虫観察会の講師の時などによく巣ごと連れて行くので、機会があれば是非観察してみてくださいね!
【サツマゴキブリ】
娘が世話しています。
沖縄では山地から市街地近郊の樹林地まで普通にいます。
今はまだ幼虫ですが、大人になると赤と黒と金色の彩りを持つお洒落なゴキブリです。
このゴキブリは、野外での潜み方というか人との距離感みたいなものと、からだのボリューム感、動く速度が、なんというか程良くて、森とか庭先とかで「あ」って出会うとどこか微笑ましくなるような、なにかと可愛いやつなんです笑。
海水水槽の住人たち。種名は調べきれていません。
他に魚やエビもいるのですが、動きが早すぎて撮れませんでした。
【アカハラツバメ】
3年ほど前、怪我をして道端で立ち尽くしていたところを家族で見つけ保護しました。
羽を骨折していて、病院で野生復帰は難しいだろうということになり、飼育が始まりました。
陽に当てると喜びます。
診察の度に、あたまの羽の艶が健康的で良いと先生に褒められます笑。
最近になって、ツバメではなくアカハラツバメという珍しい種類であることがわかりました。
【Oncocephalus の幼虫たち】
他の虫などを食う肉食性のカメムシ、サシガメの仲間です。
幼虫であるために種の特徴が乏しくて、はっきりした種の判別がつきません。
そんな場合は、飼育して成虫にして、種の特徴がしっかり出てから同定(種名を調べる)します。
なんて種か予想は付くけど、とりあえず成虫まで飼ってみてきっちり確認する、は地味に大事なプロセスです。
【ヤサガタコカマキリの幼虫】
小さいカマキリで、日本では分布域や生息密度が限定されているためか、あまりお目にかかれません。
僕も去年の12月に初めて出会いました。
ずっと見たかったカマキリなので、観察しつつ、とりあえず成虫になるまで飼っています。
ガやハエをよく食べます。
【オキナワヤモリの幼体】
娘が卵から育てています。
たまに学校の帰りに爬虫類ショップでコオロギを買ってきて与えています笑。
僕も爬虫類調査の仕事でよく「ミナミかオキナワか」の話はするので、幼体から観察できていることは嬉しいですし勉強になります。
ミナミヤモリとオキナワヤモリとは、沖縄に分布する姿がよく似ている2種のヤモリのことで、沖縄で動物調査業をしていると、これらの判別は避けては通れません。
どうしても区別がつかない場合はヤールー*と書いてごまかします(嘘)。
*ヤールー:沖縄方言でヤモリ
【ワニガメ】
名前はアニー。
ワニガメのオスです。
一番の古株で、500円玉強ぐらいの大きさから飼育して、今年で28年目になります。
最近やった身体測定では、甲長49.7㎝、体重22.8キロの大きさになっていました!
巨大生物が好きな僕としては、嬉しい限りです。
でももっと、甲長80㎝になった姿を見たいのですが、僕の寿命がもつか心配です。
【セイヨウミツバチ】
寒い冬でも陽のさす暖かい日は、朝からはちの出入りが活発になり、巣門付近でせわしなく動いています。
自分の顔を前足でかく動作も早いです(上の写真の中央下の個体)。
言わずと知れたこのモフモフたちは、毎年この時期になると、マンゴー農家さんのところへ授粉のお手伝いに行きます。
そして3~4月頃に帰ってきます。
あと、植物も育てていますが、多すぎてとても紹介しきれないのでまたいずれ!
みつばちだけは、なにか飼育容器に閉じ込めているわけでもなく、常に野と行き来しています。
それも、花々と顕密に関わり合って暮らしているので、野の変化がみつばちたちの変化にそのまま現れます。
毎年、1月の後半からはもう繁殖期モードに入って、幼虫たちの個体数が増えてきます。
僕が寒がっている間にも、野の一部では開花が始まり、巡る季節の折り返しをみつばちに知らせているのでしょう。
こうも寒いけど、変わることなく移ろう野と人間活動が、なんとも素晴らしい。
相変わらずゆっくりなペースですが、アルカエの昆虫活動も変わらず続きます。
観察会などで直接お会いする機会もあると思いますが、一緒に虫や自然の面白さを共有できたら幸せです。
今年もどうぞよろしくお願いします!