夏の終わりのこと。
とある海岸で、綺麗な花が咲いていました。

【ミルスベリヒユの花】
花に見とれていると、ハキリバチ(の仲間)がやってきた。

【これは巣から出てきたところ】
見ると、何か持ってる。
青虫みたいなものを抱えている。あれ。ハキリバチって虫狩らないよな?(※)

【蜂が持っていたものと同型の葉】
よく見ると、さっき見とれていた、あの綺麗な花の葉でした。
ハキリバチ(葉切り蜂)の仲間は、植物の葉を切って持ち帰り、
巣材として利用しています。
でも、こんな分厚い葉を持っているのは初めて見ました。
ほんと、青虫を抱えているよう。

【赤い丸で示したとこの奥の小穴に蜂の巣がある】
大事そうに葉を抱え、岩に開いている小さな穴にすすっと
消えていきました。
15秒ぐらいして、すすっと出てきて、どこかへ飛んでいきました。
よくここが自分の巣だとわかるな。岩を見回すと似たような穴が
いくつも開いています。
周りを見渡すと似たような岩がいくつもあるというのに。
ところで、みつばちは自分の巣箱を模様(パターン)で識別する
といいます。
つまり、自分の家を視覚的に憶えているというのです。
そこで、試してみました。ハキリバチもみつばちと同じハナバチ類(花蜂類※)です。
【改変レベル1】

入り口付近に石を置いて、印象を変えてみました。
ほどなくして、蜂が戻ってきました。
巣の入り口付近を伺うように飛んでいます。うろうろ飛んでいる
ばかりで着地しない。
<あれ?この辺のはずだけど、なんか様子がおかしいぞ~?>
そんな感じになっている!
でも、1分ほどうろうろ飛んだあと、すっと、小穴に吸い込まれて
いきました。
やっぱり見ている。おもしろい。
これはどう?
【改変レベル2】

もっと石を置いて、近くに生えていたミルスベリヒユもどけてみました。
ほどなくして、蜂が戻ってきた。
入り口付近を伺うように飛んで、うろうろしています。さっきと一緒だ。
ところが、1分経っても、うろうろ飛んでいるばかり。
3分経っても。
もう、おろおろして、てんで的外れなところを探し始めた。
<巣はどこだ!おかしいな~!わからなくなってしまったぞ~!>
って感じになってしまった。これはいかん!
<ああ~!どこだ~~!!>
ついにどこかへ飛んで行ってしまった。
あわてて石をどかしてできるだけ元の状態に戻したけど、
ついに蜂は戻らなかった。
やばい。あいつかわいそう。
後悔しました。調子に乗っていらんことをしました。
なんか、軽くブルーな感じになったまま、20分が過ぎた頃、
蜂が帰ってきた!
帰ってきた!
普通に入り口近くの岩に着地した。じっとしている。
よっぽどうろうろ彷徨って、疲れたのか。僕を見て、肩で息
している(ように見える)。
持っていた葉もない。
再び動き出すその瞬間、
<チッ>
と舌打ちされた気がしました。蜂はすすっと小穴へ消えました。
蜂とちぎったミルスベリヒユよ、ごめんなさい。
※ 虫を狩る蜂・ハナバチ類とは?
ハチ(ハチ目・膜翅目)の食性は大きく分けて、以下の3つのグループに分けられる。
1 他の昆虫などを狩って食べるもの(スズメバチ類、ベッコウバチ類などの狩り蜂類等)
2 他の昆虫などに寄生してその体を食べるもの(コバチ類、セイボウ類などの寄生蜂類等)
3 植物の材や葉、花粉などを食べるもの(ハキリバチ類、ミツバチ類などの花蜂類等)
このうち、我らがみつばちと、今回のハキリバチの食性は3。
ちなみに、アリもハチの仲間に分類される。基本的には肉食(1)だけど、自分たちでキノコを栽培して食べているアリとかもいて食性は多様。
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