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アルカエの日々のこと

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マリアの豆

マリー、出会うとしたら冬だと思っていたけれど。
宮古島のビーチは熱いなあ。

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マリアの豆、などと呼ばれる珍しい漂着種子。種子の表面に十字架の凹みがあるのが由来とか。中南米が原産と考えられ、日本には琉球諸島などの海岸に冬の北風にのって種子が漂着することがある。みたい。

マリアの豆_a0247891_09230745.jpg

漂着種子が奇妙な形や美しい色で人を魅了するのは、もっと内陸へ移動するためではないか、と僕は思っています。

つまり以下のような妄想です。

大昔(あるいは今のどこか。)、浜辺で食べ物を探していた猿は、漂着している流木の中に奇妙な形をしたあるいは美しい色をした種を見つけました。
猿は種を手に取り、これは美味そうだと期待します。
森に戻り、お気に入りの枝に腰掛けさあ食べようと歯を立てますが、硬い。おまけに不味い。
猿はとても残念そうに種を見つめ、ぽいっと投げ捨てました。
林床に墜落した種。
猿に齧られたうえに遠く離れた森に投げ捨てられたというのに、その顔はにっこりと微笑みを湛えていました(だからあんなへその形なんだ。えくぼあるし)。
かくして種は、成長に適した森に移動することができ、発芽に必要な吸水のための孔も猿の歯であけてもらうことができたのでした。
種は、数日のうちに降る大雨で一気に水を吸い根を出すつもりでしょう。
こうしてまたひとり、この森の住人が増えたのでした。

みたいな感じです。
僕もこの猿のようなもので、食べようとはしないものの、熱心に栽培しようとします。
育っていく様子がとても嬉しい一方、どこか猿のようにしてやられている気がして(すべて妄想です)はっとなります。

いくらでも運んであげるから、お願いだからもっと大きくなって花を咲かせ鞘をつけとくれ。



by archae88 | 2019-08-24 08:11 | ●生きもの | Comments(0)
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